研究職が三交代勤務を経験して良かったこと

化学メーカー
Koji
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化学メーカー研究職ですが、先日研修で三交代実習を行いました。

Koji
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普段は現場で働いてはいませんが、研究を行う上で重要なことが学べるので、

三交代実習を経験して良かったことについて紹介していきます!

この記事が役に立つ人 ⇒ 今後三交代実習に行く人、現在実習中だが、やる気が出ない人など

どのようにオペレーションをしているのかを知ることができる

総合職が三交代実習で現場に行くと現場で行われているオペレーションに触れることができます。

化学メーカーに勤めているのであればどのようにオペレーションをしているのくらいはある程度は知っておくべきです。

総合職であれば実務で工場のオペレーションを行うことはほとんどありませんが、

設計を考える人であれば「機器の選定、配置」

プロセスを考える人であれば「オペレーションする上で実現可能なプロセスの設計」

などなど選定する立場である場合、工場で実際に生産活動を行う上で都合の悪いものは避けなければならないわけです。

そのため、オペレーションについて何となくであっても把握することは非常に重要です。

Koji
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研究職だと三交代実習でしかオペレーション業務に触れる機会がないので、

非常に貴重です。

違う価値観に触れる

三交代実習に行くことで違う価値観を持っている人と密に関わることができます。

総合職として入社する人は、似た価値観の人とずっと接してきた人が多いと思います。

特に研究職の人だと学生時代に研究室生活で忙しく、

狭いコミュニティで数年過ごしてきた人も少なくないのではないかと思います。

そのような感じで大学時代に忙しくてなかなかバイトができなかった人はもちろんのこと、

バイトをしっかり経験してきた人であっても良く話すのは似たような価値観を持っている人になるのが

自然の摂理ではないかと思います。

しかし、社会に出て仕事をすると価値観やバッググラウンドが異なる人とも一緒に仕事をしたりやりとりする必要が出てくるのでうまく振舞うことが重要になってくるわけです。

三交代実習を行うと、高校でスポーツエリートであった人や工業高校でめちゃくちゃ優秀であった人などなど数年前から関わってこなかった類の人と関わることになります。

私も三交代実習を経験して違う価値観に久しぶりに触れました。

感覚が麻痺していた部分も元々あったので感覚を矯正することができて良かったです。

冷静に考えれば同学年の半数は大学には進学していないということも忘れていたほどです。

Koji
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研究者は比較的真面目な人が多いので、

元気でエネルギッシュな三交代先の人と関わったのは良い経験になりました。

現場で行われている安全対策に触れる

現場で実施されている安全対策に触れることができる良い機会です。

特に大学の研究室から企業に入ると安全対策が大きく異なることに度肝抜かれます。

非常に現場のルールは厳しく、

普通に学生時代は素手で扱っていたけど、現場ならフェースガードやゴツイ手袋を使用していたり実は危険なものであったと感じる場面もあります。

その理由としては、

実験室では少しミスしても手に液体がかかる程度であるのに対し、工場では場合によっては腕全体に液体がかかることに繋がるということあり得るからです。

現場に行かないでずっと実験室で実験をしていたら現場のしっかりした安全対策については触れることができなかったと思います。

Koji
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現場に行くと「この薬品は思っていたより危険なんだな」ということを実感します。

製造プロセスの理解

普段実験で行っているプロセスがプラントではどのようになっているのかを理解することができます。

漠然と実験でプロセスは分かってはいるものの、いつもは手動で行っているということをどのように自動で行っているかについては見に行かないと全く見当がつかないと思います。

例えばこれらでしょうか。

  • 反応器にどのように原料を投入しているか
  • 粉末や液体はどのように次のプロセスに移動させるのか
  • ガスはどうやって投入、移動させているか
  • 廃液はどうしている?

実際のプラントでは、一連の流れで反応、蒸留や生成物の回収などが行われています。

普段の実験室では一度フラスコ内の液体を回収して他の反応器にピペットなどで入れたりしているとは思いますが、それを一連の流れで行うとなると「どのようにやっているのだ」

と疑問に思うでしょう。

また、廃液に関しても実験室の実験とは異なり、廃液のタンクに入れて終わりという感じにはならないので、プラントを見に行かないと分からないこと触れる機会はなかなかありません。

似たような機能の機器であっても、「どのくらいの純度が求められているか」や「少し電力消費が多くても短時間のほうが良い」など製造プロセスに適した機器が用いられていたりもするので、

実験室にいたら全く考えもしなかったことなどにも触れることができる良い機会です。

Koji
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プラントを見たら「今やろうとしていることはプラントではかなり現実的でないこと」

と感じることもしばしばあります。

工場のプラントと実験室のスケールの違い

似たようなことを行っていても機器のスケールがプラントと実験では圧倒的な違いがあるということを目の当たりにします。

想像しやすいこととしては、フラスコのようなモノに何かを入れることですかね。

例えばフラスコの中に何かを入れようというときを想定してみましょう。

  • 実験:液体をピペットで入れて、粉体を薬包紙で計量してフラスコに入れる。
  • プラント:液体を巨大なタンクのコックを開いて入れて、粉体が入った袋をクレーンなどで吊るして投入する。

スケールが大きいだけでイメージしただけでもかなり大変そうと感じると思います。

また、蒸留であってもプラントでは非常に大きい設備と非常に巨大な冷却器や配管などが使用されたりもします。

小さいスケールでは容易な作業であっても、スケールが大きくなるだけで作業が困難になったり、

場合によってはガスが大量に吹き出してきて作業者が酸欠になる恐れもあるので、

スケールが大きくなるだけで考慮しなければならないことが非常に増えます。

研究開発を行ううえで、スケールが大きくなるとどうなるのかについてのイメージを持つためにも三交代実習は良い経験であると思いました。

Koji
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安定して大量の製品を作っているので冷静に考えると

人間はすごいことをしているなと感じました。

まとめ

今回は、研究職が三交代実習で現場に行って良かったことについて紹介していきました。

  • どのようにオペレーションをしているのかを知ることができる
  • 違う価値観に触れる
  • 現場で行われている安全対策に触れる
  • 製造プロセスの理解
  • 工場のプラントと実験室のスケールの違い

これらに関しては、多くの人と関わる社会人として、また、最終的に工場で製造するものを作る研究開発職として必要なことであるので、三交代実習は非常に良い経験になりました。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。