皆さんは論文をどのように使用していますか?
実験で先行研究を調べたいときなどは論文を読んだり、
引用したりして自分の論を強めたりもしています。
論文での実験結果は主張を補強してくれますからね。
データのおかげで論理的に話すことができます。
もちろん論文の使い方は正しいです!
しかし、あまり質の良くない論文もあるので、”参考程度” がベストですね!
論文を過信しすぎてはいけない理由について説明していきます!
実際にあったケース1:同じ作り方で違う解析結果
2つの論文で同じ作り方であっても、解析結果が異なることもあります!
私の研究での体験です。
表面積が異なる類似した2種類の材料を開発しようとしていたときに、
先行研究を真似したいという思いで2種類の論文を参照しました。
しかし、実験を行って、解析を行うと実際は両方とも同じものが作られました。
私は、それぞれの論文での解析での結論が異なっていたため参照しましたが、
改めてそれぞれの論文中での作成方法を読んだところほどんど同じ作成方法でした。
実験者によって解析データの読み取り方が異なり、
それに伴い考察も異なるのでやむを得ないと思いましたが、参照の難しさを身をもって感じました。
そのほか、例えば似たような構造を持つ2種類の液体を同じ機能の別拠点の装置で実験を行ったとき、
拠点によってデータの優位性が逆転することもあるので、考察が非常に難しくなることもあります。
実際にあったケース2:誰も真似できない先行研究
再現性が取れない先行研究も存在します!
また、先行研究の中には、先生たちの中で「誰も真似ができないから、データは間違っている」と認知されているものもあります。
しかし、そのような論文であっても普通に検索すると見つけることができます。
何も知らない人からしたらそのデータは正しいと思うのが当然な訳なので、間違った知識が定着する原因にもなり得るので注意ですね。
実際にあったケース3:真似されないように工夫している論文もある
研究を真似されるのを恐れている研究者もいます。
論文は多くの研究者に引用されてこそ意味を持つようになるので、再現できなければ価値が減少してしまうのも事実です。
しかし研究を真似されないようにわざとわかりにくい書き方や具体的に実験手順を書いてない論文があるのも事実です。
ひどいときには論文中にわざと一部間違った値を入れている場合もあります。
真似されないように工夫された論文を過信してしまうと、混乱のもとになるので注意しましょう!
まとめ
今回は、論文を過信しすぎてはいけないということについて説明していきました。
多くの研究者が述べていなかったり、極端に引用数が少ない論文に関してはあくまで、「参考程度」にする付き合い方がベストかもしれませんね。