大学で学ぶ化学

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昔から化学には興味を持っています!

大学で学ぶ化学ってどんなものがあるんですか。

bel
Koji

私は理学系の出身なので理学系の話を中心に

今から大学の学部で学ぶ化学について紹介していくよ。

工学部 or 理学部

工学部での化学と理学部の化学は大きく異なります。

  • 工学部は工業的技術に関連した座学が多いので、化学プラントなどで用いられる計算手法などを学ぶことができます(プロセスや触媒など)。
  • 理学部は基礎の部分、イメージ的には「The研究」な感じなので、座学も上記の工学系の授業もほとんどありません。The研究な側面があるので、白衣を着て、手を動かして薬品を混ぜたりすることが求められるので実験がかなり多い傾向にあります(一週間に4回や5回実験がある大学も多い)。

私は理学部に所属していたのでほとんど毎日実験をしていました。そのぶんレポートを書かないといけなかったので、非常に大変なカリキュラムでした。

レポートが大変ではありましたが、実験が大好きな人であれば理学系の選択も視野に入れてよいと思います。

共に座学は計算化学、物理化学、有機化学、無機化学、生物化学などがあるので違いとしては将来基礎寄りの研究をしたいのかそれともプラントなど大規模な装置の設計を行いたいのかなどで選択をしたほうがいいですね。

理学系は白衣を着て薬品を用いる「The研究」、工学系は大規模プラントでも用いる計算手法なども学ぶ

理学系の化学分野の座学について

座学で学ぶ化学に関しては、大まかに有機化学、無機化学、分析化学、計算化学、物理化学、生物化学などがあります(他にも量子科学や固体、液体化学、高分子化学などがありますが……。)。

以下に、各教科において具体的に学ぶ内容について紹介していきます。

  • 有機化学:有機合成や有機反応など反応を進行させるための反応条件や反応機構について学んでいく分野です。
  • 無機化学:結晶構造や錯体などについて原子の軌道や電子の移動による放つ光などについて学んでいく分野です。
  • 分析化学:分析の条件や分析の方法などを学ぶ分野です。
  • 計算化学:近年コンピュータの普及により盛り上がってきている分野です。実験するのが困難な反応や分析が難しい反応中間体などについて計算を用いて予測する分野です。特に近年は世界的にも計算化学+実験を組み合わせて考察を行う研究が多い印象です。
  • 物理化学:電気化学や熱力学や量子など数学的な考えも必要な分野です。
  • 生物化学:DNAやRNAやタンパク質などの生化学に近い分野です。

まとめ

英語でのイメージ的には、工学部はengineer、理学部はresearcherです。

したがって応用に重視しているのか研究に重視しているのかで学ぶ内容は変わってきます。

また、理学部は非常に小さいスケールでの合成や新規発見に関する研究が求められているので、学生実験が多い傾向にあります。

大まかに学ぶ分野は同じなので将来どっちの道に進みたいのかで工学部にするのか理学部にするのか決めると良いですね。